土浦郵便局が昔どこにあったのか、いつ頃この場所に移転したのかは知りませんが、敷地の広さを確保するために、田園が広がっていたこの場所が選ばれたことは推察できます。土浦局の構内のこの広さを既成の市街地に求めるのは難しかったでしょう。土浦局周辺が新たに拓かれた区域であることは、この区域の幹線道路K263が歩道の付いた幅広い道筋であり、その他の道が真っ直ぐであることからもわかります。この企画「〔99/01〕土浦・水郷都市の面影をたどる」では、古い川筋が埋め立てられて新たな道筋となったところを何カ所も見てきました。K263は、木田余方面から土浦局前を通って市街地中心部へと入るために設けられたルートです。ただ、旧河川や湿地の後に形成された市街地の道と連結するため、ここにも道が緩やかに曲がるという土浦ならではの道の特徴があらわれています。 ところで、土浦の映画館の一つ、霞浦(かほ)劇場が健在なのを知って懐かしく感じました。そういえば、「霞ヶ浦」の名前を冠した企業や店舗は土浦では必ずしも多いわけではありません。霞浦劇場はそうした「霞ヶ浦」の一つです。
|