利根川を渡るととたんにどこまでも平坦な水田の風景が開けてきました。この風景を見ると、いよいよ水郷に入ったなあ、という印象を抱きます。この沿線に広がるのは津宮十区の水田です。真っ平らな風景は見事ですね。江戸時代、砂州に利根川から流れ込んだ土砂が堆積してこのような陸地が出現したことは、それから数百年を経た現在の陸地を見ても信じがたいものです。手前から津宮、篠原、佐原の新田が奥に延びています。新田の集落は概ね利根川沿いにまとまっています。彼方に見える帯状を成した集落は篠原(ロ)〜中州〜佐原(ハ)の連なりでしょう。この辺は江戸時代に十六島と根郷三ヶ村(佐原、篠原、津宮)が入り組んでできた一帯です。
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