K2(県道水戸鉾田佐原線)沿道が、行方市(旧麻生町)の中心部になります。行方市(旧麻生町)公民館、麻生郵便局、行方市(旧麻生町)役場、建設省出張所などがこの沿道にあります。ところで、現在の行方市麻生は、近世の麻生藩・麻生村として存立してきた背景があります。1889年(明治22年)の市制町村制施行時には近隣の粗毛、富田を合併して行方市(旧麻生町)となり、戦後の町村合併では、旧小高村等を合併して行方市(旧麻生町)となり、現在に至っています。一万石の藩として幕末まで存続した麻生藩の存在、霞ヶ浦の舟運による繁栄などが、麻生を行方郡の中心地として来ました。この沿道周辺がその中心部としての役割を担ってきました。明治以降には、行方郡役所の他、警察署、区検察庁、簡易裁判所、税務署などの他、麻生中学校(旧制)が置かれ、行方郡のみでなく、茨城県南東部の行政・経済・文教の中心地であったと言います(『茨城県史・市町村編III』、茨城県史編さん市町村部会、1981年、pp. 333-340)。
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