この企画「〔99/01〕土浦・水郷都市の面影をたどる」もここに来てやっと土浦城に到達しました。城祉が見えると、土浦がこの城を中心に形成された城下町であることを改めて実感します。昔から親しんできた「亀城公園」とはまた別な歴史的意味を感じます。さて、ここにある高麗門の位置にはかつて「二之門」が建ち、堀を挟んだ内側の一画・二の丸とその外側の一画・外丸を結んでいました。現在の高麗門は「前川御門」と呼ばれた門をここに再建したものであると、門の前の説明板に記されています。詳しくは「碑文クリップ」の採録碑文をご参照下さい。 門の前からは真っ直ぐに道が延びています。土浦市街でこのように真っ直ぐな深いパースペクティブを得られる場所は、大変珍しいと言えます。それもそのはずで、裁判所と旧内西町の三角地帯の間の道筋は、近代に入り、城下町の構造が解体された後に新たに設けられた道筋です。それ以前は三角地帯のところで視界が遮られる構造になっていました。川筋に沿った道の曲がり方に加え、城下町特有の曲がった道筋とが二重に重なり、土浦市街には真っ直ぐな道筋が少ないのです。
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