霞ヶ浦の自然
かすみがうらネット 鈴木康夫 kasumigaura.net
霞ヶ浦のミクリ90年代(霞ヶ浦の水草)
カテゴリ: ミクリ・霞ヶ浦水系の水草 タイトル: タイトル一覧・霞ヶ浦の自然 動植物・地域歴史・筑波山・自然ほか: 霞ヶ浦の水草・ミクリ 市町村: 石岡市
(登録日: 2004/03/18 更新日: 2011/12/10)
◆霞ヶ浦のミクリ94 (ミクリ科ミクリ)>Sparganium erectum....Lake Kasumigaura,Japan ◆ 1994年11月15日 霞ヶ浦のミクリ調査結果。
1 石岡市高浜駅前恋瀬川岸辺(旧、船ドックを中心としたミクリ群落) 数万株 非常に多い
2 石岡市三村前霞ヶ浦湖岸の区間から〜恋瀬川河口 付近まで約500m 数万株 非常に多い
3 石岡市三村新川 葦、マコモ群落の中 非常に多い
4 石岡市、霞ヶ浦石川湖岸 点在。 少ない。
5 石岡市、八木〜井関。霞ヶ浦湖岸 点在。 株の点在
6 石岡市高浜、高浜船溜まり付近、霞ヶ浦湖岸 約100m区間マコモ、フトイの中混在。 中群落
7 山王川河口植生浄化施設内 小群落
8 玉里村上高崎、約500mの区間( 葦70〜8 0%、マコモ10%、ミクリ5%、ガマ、ウキヤ ガラの中。この辺はミクリの実生株が多い) 点在または小群落
9 小川〜玉造間 点在 少ない
10 麻生町今宿第一船溜付近 約500株位
11 麻生町今宿第二船溜付近 約200株位
12 麻生町島並 (葦、マコモ、サンカクイ、オオフサモ) 三ヶ所で群落 約1000株位
13 牛久市清明川河口付近(国道橋の下) 小群落 14 鹿島町大船津、川新田付近北浦湖岸 (約300株) 中群落
15 出島村(現在霞ヶ浦町)三ツ谷 小群落
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記録日: 2004/03/17 高浜付近
ミクリは1990年の初め頃、高浜駅付近の恋瀬川岸や一体の湿地と、恋瀬川河口にかけて数万株の群落と、高浜、三村前、新川(三村前)、石川、八木、三ツ谷(霞ヶ浦町)、上玉里を結ぶ湖岸にそれ以上の大群落があった。しかし2003年の今、当時から比べると数十分の1に減ってしまった。現在は恋瀬川河口付近の根固めブロックの中に株化した個体が残っている。ブロックの中にあるので株が流されないが新芽の伸びる先が無いのでいずれは消滅するであろう。 あとは所々、小さな個体群がわずかに残っている。 高浜駅前の大群落は、95年頃の恋瀬川河口の恋瀬川築堤工事によって水路を遮断され枯れ死した。 同じ頃、愛郷橋上流高浜側のミクリ群落は恋瀬川の護岸工事によって常磐線ガード下近くにまとめて移植されたが3〜4年後密生しすぎと、その後のマコモ群落の優位による植物遷移によってほとんど消滅した。霞ヶ浦三ツ谷(霞ヶ浦町)では2000年頃までにヨシ帯の消滅と共にミクリ群落も消滅した。(小群落) 大きい群落のあった霞ヶ浦三村前でも同じ頃、ヨシ帯の縮小と共にほとんど失い、今一握りが現存している。霞ヶ浦上玉里、麻生でもほとんど消滅した。 これは97年頃からのヨシ帯の減少と比例している。 ミクリは各地ですみかを失ったのである。 80年代のミクリの植生は大きな変化がなかったが、台風のたび護岸に打ち上げられたミクリの株を根固めブロックに戻した。 恋瀬川河口のミクリの群落は霞ヶ浦への供給源で有った。最近では多くの湿地帯が消滅し回復を期待するのは難しい。
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▼01 恋瀬川ミクリ |
▼02 ミクリ、高浜 |
▼03 ミクリ、玉造 |
▼04 ミクリ高浜 |
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How to?.....ミクリ常陸風土記の丘は高浜のミクリを移植したもの。ミクリは一本の株が1年で数十芽も増殖する。このため密生して株化する。その様な株のミクリの実は小さいが、比較的栄養分のある池などへ移植されたミクリは自由に増殖し、実も大きくなる。またポットなどで咲かせたものは実の枝が分岐せず実も小さい。
▼01 ミクリa |
▼02 ミクリc |
▼03 ミクリd |
▼04 ミクリe |
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▼05 ミクリf |
▼06 ミクリg |
▼07 ミクリe |
▼08 ミクリb |
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霞ヶ浦、恋瀬川河口部のミクリ群落。手前の緑の部分がミクリ。次がマコモ、後の枯れ葉の部分が葦。5月頃の植生は美しい。この時期が3種の植物を見分けやすい。2004年ここだけが株は、退化しているが多く残されている。
▼01 ミクリ高浜前a930515 |
▼02 ミクリ高浜前b930515 |
▼03 ミクリ高浜前93-06 |
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ミクリ群落の芽吹き
▼01 高浜周辺のミクリの芽吹き.94-04ufo |
▼02 ミクリの芽吹き95-3-26 |
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推定約5万株の高浜駅前付近ののミクリいまは?
高浜駅前近くに94年当時ミクリの大群落があった。しかしこの群落は、恋瀬川護岸ができた次の年は水路が遮断され、群落は消滅した。しかし高浜駅前の街並は度重なる洪水から守られた。
▼01 高浜駅前のミクリa見事な群落(現在消滅) |
▼02 高浜駅前のミクリb |
▼03 高浜駅前のミクリc |
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ミクリは水深20cm〜30cmの浅瀬をもっとも好む。一本のミクリから多い時は芽が50〜60本もでる。芽は横に向かって走るため、葦のように根を深く下ろさない。このため、洪水の時などに株が流されやすい。増殖するときにはそこ穴のないポットに気温の高いとき植え、少し肥料を施すとたくさん増える。 ミクリは少し肥料分の高いところで、自由に根が伸びられるところでは大きな実を結ぶ。 ミクリはレッドデータブックでは準絶滅危惧種である. 次の写真は1994年5月恋瀬川の堤防が完成直後ミクリは愛郷橋上流にかなりあった。しかし前記の理由により消滅。
しらずとも、たずねてしらむ、三島江に生ふる三稜(みくり)のすじは絶えじを 源氏 みくりは枕草子や、古今六帖(紀貫之撰)にも見える。金井典美 古典の中の植物より
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▼01 ミクリ恋瀬川愛郷橋上流j |
▼02 ミクリ恋瀬川愛郷橋上流a |
▼03 ミクリ恋瀬川愛郷橋上流b |
▼04 ミクリ恋瀬川愛郷橋上流c |
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▼05 ミクリ恋瀬川愛郷橋上流d |
▼06 ミクリ恋瀬川愛郷橋上流e |
▼07 ミクリ恋瀬川愛郷橋上流f |
▼08 ミクリ恋瀬川愛郷橋上流g |
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▼09 ミクリ恋瀬川愛郷橋上流h |
▼10 ミクリ恋瀬川愛郷橋上流i |
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▼01 堤防工事前の三村前護岸 |
▼02 無題ドキュメント10−3 |
▼03 多かったミクリ、三村前護岸 |
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ジョロウスゲ他のスゲ類ややタコノアシ等の宝庫でもあった。
▼01 ジョロウスゲa愛郷橋上側 |
▼02 ジョロウスゲb愛郷橋上側 |
▼03 タコノアシ愛郷橋上側 |
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霞ヶ浦のミクリは1990年代沢山あった。
google mapsは石岡市高浜、霞ヶ浦中岸
kasumigaura.net ”霞ヶ浦の自然”or Nature of lake Kasumigaura by Suzuki Yasuo
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