カテゴリ: 筑波山/筑波嶺/筑波山と霞ヶ浦 タイトル: タイトル一覧・霞ヶ浦の自然 動植物・地域歴史・筑波山・自然ほか: 恋瀬川/恋瀬川源流・霞ヶ浦水系 市町村: 石岡市 (登録日: 2007/11/15 更新日: 2011/12/10)
茨城の富士山(ふじやま)/石岡市柿岡、須釜 鼓ヶ峰と筑波山恋明書石岡市の富士山は昔、鼓ヵ嶺「つつみがみね」(つくば山恋明書)(鼓ヵ峰、八郷町史、新治郡郷土史)と呼ばれていた。この富士山は峰になっていて柿岡から近くの標高が135.8m、石岡市須釜から登った頂上が152mで須釜の石沢に登山口があり登山道は良くはないが約徒歩30分で頂上の浅間神社に至る。毎年、夏に麓の人達によって祭礼が続いているそうである。柿岡方面からは現在藪が深く登山不可能らしい。柿岡の麓付近には大正2年から続く世界的な研究施設、気象庁地磁気観測所と東大の地震研究施設がある。 麓の人の話によると山の峰には足で強く踏むと震動するような場所があるという。それで鼓ヵ嶺と云われたのであろうか。”つくば山恋明書并名所”貞享四年刊(1687)片野長次郎著〔大正2年復刻版、筆者蔵〕に鼓ヵ嶺と記されており、いまから三百数十年前、筑波山系の名所であったことがうかがえる。麓から眺めても、他の山の高所から見ても丸く緩やかな稜線の親しみやすい山である。山河への親しみと敬愛は経済の高度成長時代に多くの人々に忘れ去られてしまった様である。この山の麓には恋瀬川の支流川又川が流れている。川又川は石岡市川又で恋瀬川と合流する。新治郡郷土史復刻版s54(原本大正14年、塙泉嶺編纂)によると川又は往古鎌田と称し日本武尊東征の時この地に来たり給い信筑(恋瀬川のこと)小桜川両川へ合流して遙かに鼓ヵ峰(一名富士山)に対する景勝を愛し川又といわれた。云々。鼓か嶺 馬にむちうつてのほるやつゝみかみね 正次(筑波山恋明書より)