1999年の大晦日、土浦市街から土浦市沖宿町の霞ヶ浦湖岸にかけて移動する途中、数多くの鳥に出会いました。土浦の低地に広がるハス田、湖岸の葦原などが鳥の棲息環境・餌場環境になっています。湖岸には護岸堤がめぐらされ、昔ながらの水辺環境はもはや存在していません。手野から田村にかけての岸辺は護岸堤の外側に造成された人工的な環境です。土浦に特有の環境・ハス田は、レンコンの農作地がサギなどの鳥の餌場環境となっているわけで、レンコン栽培が行われなくなれば、この鳥たちもその餌場を失われる危うさがあります。霞ヶ浦は富栄養化の湖としての宿命があります。高度経済成長期にあった1970年代から1980年代にかけて、霞ヶ浦の治水・水利管理が誘因したと考えられるアオコの異常発生は深刻な社会問題となりました。その頃に比べれば、現在は水鳥が棲息できる程度にまで水の綺麗さは回復しています。このような自然環境の危ういバランスの中で、これらの鳥たちは霞ヶ浦に棲息環境を得ているわけです。この日、実に多くの鳥を観察することができました。はっきりと種類を確認できたものは、カワラヒワ、スズメ、ハクセキレイ、セグロセキレイ、コサギ、ムクドリ、オオバン、モズ、ホオジロ、アトリ、アカハラ、ユリカモメ、シメ、カイツブリ、ツグミ、オオモズ、種類まで見分けられなかったものは、アマサギ(ダイサギかもしれない)、以上17種類です。この他、カモは全てシルエットのため種類は確認できませんでした。おそらくコガモ、マガモなどでしょうか。手野・石田の湖岸にはコジュケイもいたようです。カラス(たぶんハシボソガラス)なども見ていますから、おそらく20種類以上の鳥を実際に目にしたのではないでしょうか。 これまで鳥を捉えた映像は、「地域追体験シリーズ」とは別の分類「鳥のアルバム」に括り出してきましたが、今回、その数が多いことから「地域追体験シリーズ」に鳥を含める構成としました。
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