「オニバス池」という名前を聞いてこの見学会に参加したのですが、その場所を訪れてみると、オニバス保全の試みに田圃を利用しているところでした。アサザプロジェクトの飯島博さんと東田中の川口さんが減反調整の休耕田を利用して始めたということです。飯島さんのアイデアやアサザプロジェクトの取り組みには、知恵や実行力があれば社会をよくすることができることを私たちに教えてくれます。霞ヶ浦の環境以外に貴重種などの水性植物を分散的に保全することは、自然環境保全に必要なものです。絶滅してしまう前にその危険を分散させ、数を増やす取り組みは、自然環境保全の意思があってこそのものです。こういう取り組みがもっと広がっていくといいと願うものです。 フェンスに覆われた山王川とオニバス池の中央に渡された足場が非常に好対照をなしています。昔はどこの田圃にも溜池があって、タナゴやアメリカザリガニなどが棲息し、子どもの遊び場にもなっていたのですよね。本来あるべき自然環境に接することのできない子どもたちは、水辺に親しみ、そこに生きる生物を観察し、という当たり前のことができなくなっています。
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