紺色の座席シートに黄色のシーツという車内のデザインが印象的です。常磐線は変わったなあ、と思いました。それと共に昔の記憶が蘇ってきます。私が子どもの頃は、篭を背負った行商のおばさんが何人も乗っていたものです。昔はローカリティーがあってよかった。昭和40年代前半はそういう車内の風景でした。その後、大人になって気になりだしたのはスルメ臭いと酒臭い。常磐線のお客さんは車中で一杯やるのを習慣としているようではばからない。しかもその臭いが車内に充満します。言うまでもなく茨城県に在住の皆さんの振る舞いでもあるわけで、同郷人の私としては何とも避けたい思いがしていました。そういう理由で、東京へは常磐線には乗らずに車で行こうという選択になって久しくなります。さすがにこの綺麗なフレッシュひたちの車内で昔は遠くになりにけりと思いきや、お隣の人が缶チューハイを持ってきて飲み始めました。つまみにピーナッツ。ピーナッツが臭ってきました。昔の記憶が蘇り、失礼にならないように手元の辺りを隠し撮りさせてもらいました。これぞ茨城の無形文化です。ミーム(文化的遺伝子)がしっかりと生きています。記録しないわけにはいかなかった!
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