湖の魅力は何と言っても水というものの豊かな存在です。水には形がない。ただし、重力なるものが働くと水はこのような豊かな湖となり、それが私たちのかけがえのない「霞ヶ浦」として存在しているわけです。とりわけ魅力的なのは波動です。人はやはり動くものに興味を引かれます。鳥や魚と違い、面としてマッシーブな動体となるのが水です。あらためてその存在感を感じ取ってみたいと思い、カメラを湖面ぎりぎりまで近づけて撮ってみました。当然のことながら手前になるほど波の間隔、形状が大きくなります。その向こうにも対岸が見えている。このパンフォーカス(全てに焦点が合っている)の風景は、私がいつも撮りたいと思っているものです。一番霞ヶ浦の水に近づいたという実感を抱かせてくれます。
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