佐原ニ・砂場(すなっぱ)集落の利根川河岸沿いに続くK101(県道潮来佐原線)を進むと、横利根川河口域に入り、K101は横利根川を越えて、茨城県稲敷市(旧東町)に入ります。この時は、横利根川沿いに千葉県側を進みました。この流域の治水は、利根川河口の横利根水門が担っていますが、現在も残る残る煉瓦造りの横利根閘門が、かつては重要な役割を果たしていました。「横利根閘門は、利根川の洪水が横利根川に流入して沿岸一帯が溢水し、被害を蒙るのを防止する目的で、七十二万円の工費と七年の歳月を費やして大正十年(一九二一)完成したものである。(略)内陸水運遺跡の動態保存が、ほぼ完全に行われている好例といえるだろう。」(白土貞夫、羽成裕子著『水郷汽船史』筑波書林、1984年、p.83)。 横利根川河口一帯の地名・砂場(すなっぱ)は、大変面白いネーミングではないかと思います。地名やその読み方からも、地域の成り立ちが偲ばれます。河川管理上、利根川と横利根川の境界は、横利根川の途中に設けられてはいますが、利根川と接する部分から横利根川と呼ぶ方が自然ではないかと思います。
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