横利根川は、茨城県と千葉県の県境になっています。横利根川の西岸が茨城県稲敷市(旧東町)、東岸が千葉県香取市(旧佐原市)になります。明治時代、現在の県境が確定する時に、茨城県と千葉県の境界は、利根川を基準に設定されたのですが、佐原市の利根川以北は千葉県に含まれました。この背景には、かつての十六島一円が下総国であったということがあるのでしょう。横利根川は、県境を線引きする上で、わかりやすい目印となったわけです。また、横利根川は、十六島が開かれた17世紀初頭には、利根川の川筋だったことが古文書からも裏付けられると言います。横利根川に沿って、集落が形成されているところにも、この地域の成り立ちが偲ばれます。
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