1960年代後半に始まった建設省の霞ヶ浦開発事業は、1995年で完了しました。土浦市の手野地区で行われたこれらの護岸堤工事では、霞ヶ浦開発事業の総仕上げとして、緩傾斜の多自然型護岸、人工砂浜が採用されました。『霞ヶ浦、21世紀へ 世界湖沼会議の記録』(p.334の写真)を見ると、この葦原は最初は何も生えていない人工的な砂浜であったことを確認することができます。砂浜の前面には漁礁の機能を兼ねて木工沈床が設置されたということです。ここまで葦が茂ると、これは既に自然と化したといってもいいでしょう。この時も何種類かの鳥を見かけました。多くの野鳥がここに棲息するようになり、野鳥を観察する絶好のポイントにもなっているようです。 (参考資料『霞ヶ浦、21世紀へ 世界湖沼会議の記録』、常陽新聞社、1997年、pp. 333-344)
|