湖畔荘下の集落の中に空き地があります。ここが手野第一揚水機場のはずですが、出島用水の中核施設のようには見えませんね。『出島村史誌』に、この機場に関する1972年(昭和47年)当時の記述があるので引用してみましょう。同史誌には、押し上げ管取り替え工事の写真も掲載されています。「土浦市手野町にある手野第1揚水機場は、昭和25年にできてから約20年間フルに運転し、本村を始め千代田、土浦など約1,000ヘクタールの陸田や畑地を潤おしてきた。 出島土地改良区では、この間、モーターや揚水ポンプの修理、直径60センチメートル、延長73メートルの銅管3本の表面に塗料をぬって補修してきたが、老朽化がはげしく予告のないときには、水が逆流し、銅管が破れて周辺農地に被害を与えてきた。 そのため、水の必要なときに揚水機をとめるなど受益者にも迷惑をかけてきた。そこで、このようなことがないように押し上げ管の取り替え工事を行った。」 (『出島村史誌』、出島村史誌編纂委員会、p.212) 押し上げ管は地中化されていますが、1972年の写真(同史誌、p.210)を見ると、管はむき出しになっていたようです。
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