現在、石岡市のイベント広場に「国分遺跡」との説明板があります。その解説によると、国分遺跡は常陸国分寺の寺域内に位置し、「発掘調査の結果、奈良時代の終わりから平安時代の住居跡が多く確認され、国分寺に関連すると思われる溝状の遺構が検出され」たということです。
イベント広場は神栄製糸の工場跡地として知られています。国分遺跡の説明板によると、「発掘では製糸工場の建物跡や製糸に関連する遺物も多く出土している」とのこと。
『写真集いしおか昭和の肖像』(1995年)によると、大正6年、長野県の小口組(後に神栄製糸)がここに石岡製糸場を開き、昭和50年代まで工場と煙突が残っていたといいます。大正8年、石岡駅近くに石岡繭市場が新設されたこともこの製糸場との関わりを見てとれます。
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