かすみがうら市坂の大平地区は、戦後もしばらく雑木林だったと言います。ご覧の通り、現在は陸田となっています。1966年、出島用水完工後の1965年12月25日から、大平の開田、床じめ事業が行われました。戦後に開墾されて畑地となった大平が、これを機に陸田地帯へと変貌したわけです。出島土地改良区の東端になります。『出島村史誌』に1966年完工当時の記載があるので、引用してみましょう。「新生、神立、宍倉、戸崎原開拓などでは陸田がつくられ、それに伴う揚水施設ができ、生産性の高い農業経営が行われている。 大平開拓は、出島揚水が完成していないため、畑作を主体に酪農、養豚、養鶏などの経営を行ってきたが、出島用水の完成を機会に、米を主体とした経営に切り替えるために陸田の造成に踏み切った。造成された陸田は13ヘクタール。 2月の陸田完成により41年の作物は、甘藷や雑穀にかわって初めて水稲が作付けられた。」 (『出島村史誌』、出島村史誌編纂委員会、p.154)
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