成井入口の角に出島土地改良区第五機場があります。この機場は、おそらく殆どの人が関心すら持たない場所でしょう。ひっそりとフェンスの蔭に隠れ、中をのぞき見ることさえ容易ではありません。機場そのものは、単なるポンプ小屋以外の何物でもなく、またその古さもあって、美しいとは言い兼ねるものです。言い換えれば、この古さ、汚れ方が出島用水の歴史を偲ばせています。第五機場に隣接する出島直線工業所の裏手には、機場へと続くコンクリート造りの用水路が再び姿を現します。後年、出島用水の大半が地中化されましたが、この辺は、幹線の用水路を直に見ることができる数少ないポイントにもなっています。第五機場へ注いでいく用水の風景は、印象的なものです。出島用水が、現在もなお生き続けていることを印象づけてくれます。
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