霞ヶ浦の最も代表的な鳥を挙げるとすれば、私はヨシキリを挙げます。人によって挙げる鳥は違うでしょうが…。正確にはオオヨシキリと言います。ヨシキリはとりわけ霞ヶ浦湖岸の音を奏でる最たる鳥です。ギョギョシ、ギョギョシという感じでかん高く鳴きます。ヨシキリが鳴く湖岸は結構うるさいものです。昔流行った『潮来花嫁さん』という歌には、♪別れ惜しむか ヨシキリさえも… という一節があります。この水郷のご当地ソングは、霞ヶ浦周辺では未だにお馴染みの歌で、ことに潮来へ行くと、どこかからこの歌が流れてきます。この歌がヨシキリという鳥の名前を多くの人に印象づけたということもあって、霞ヶ浦の鳥…と言えば、ヨシキリと連想するぐらい私の心にも強く擦り込まれました。詩の魔力とは凄いものですね。ヨシキリは、葦原にいて、葦の茎にとまり、葦から葦へと飛び回ります。結構、旺盛に動き回ります。葦原に隠れていますが、声がかん高く、よく動くので、ヨシキリだとすぐわかります。
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