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かすみがうら*ネット記録アルバム

石岡の文化遺産「今泉義文写真コレクション」を語る

地域: 石岡市
(登録日: 2003/08/16 更新日: 2012/12/05)


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記録日: 2003/08/09 石岡市・まちかど情報センター

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(2件)
01 今泉文彦:今泉義文写真コレクションを語る 02 今泉さんとの意見交換

故・今泉義文氏業績の再評価


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記録日: 2003/08/09 石岡市・まちかど情報センター

 故・今泉義文さんの業績について、今日的視点から改めて再評価の眼が向けられてよいのではないだろうかと思っているところです。義文さんは文彦さんのお父さんです。
 写真集『いしおか昭和の肖像』(1994年、写真にみる石岡の昭和史研究会編)は、そのコレクションの一部を素材に編纂したものです。義文さんが亡くなってから8年後、ご自宅の物置から写真3,000点、アルバム、スクラップブックまで含めると5,000点がみつかったということでした。
 昭和4年の石岡大火の記録『ああ石岡大火災』に写真を載せたのがきっかけで、以来、15年間、読売新聞記者として活躍し、記者時代に膨大な写真を撮り続けた、ということです。年譜を見ると、昭和22年、新聞社を退社し家業の太平堂書店を継がれてから、郷土史研究を行い、石岡の歴史に関する著作を多数出版されました。
 これまでもっぱら写真を意識していましたが、これらの著作もまた貴重な遺産となりますね。機会を改めて私も見たいと思います。

 話は変わりますが、宮本常一という人はご存じでしょうか。民俗学の視点で日本を写真で記録した人と捉えられています。民俗学という言葉で括られること自体、ある意味、アカデミズムの偏向に屈したという感じがします。アカデミズムの傘下に入らないと、その人の業績は評価されない。これがこれまでの掟のようなものでした。今もこれは根強く、特に民俗学はその傾向があります。あまり言うとはばかられる面があるので、この辺にとどめておきます。
 今泉義文さんもある意味、同様の屈辱を味わい苦悩したようです。しかしながら、記録写真を残した業績に比して、アカデミックな研究が何に貢献したか。今日から見れば写真がかけがえのない文化遺産になって何かを主張し続けています。研究はこういう一次資料の真実性には及ぶものではありません。デジタル化、ネットワーク化の時代になって、写真資料の価値がいっそう高まろうとしています。歴史の真実は写真が記録し伝えていく、といっても過言ではありません。
 琵琶湖で嘉田さんが出会い、驚いたという前野隆資さんの写真に比するような位置にありますね。
 今泉義文さんの写真コレクション、また郷土史研究(私個人はまだ触れていないので何も言えないのですが)のような文化遺産は、何より石岡の皆さんにその評価の眼、役立て方の眼を持っていただくことが求められるのではないだろうかと思っているところです。
 何事もまずはその存在を認知して、情報を発することから始まりますね。

メーリングリストk-netから 前川道博

 
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