2008年8月30日(土)9:20〜16:00 つくば市中根・金田台 参加者10名 オオタカが営巣している森を歩きながら、オオタカを含む自然環境を維持しながら人間の開発行為との接点を探る。
先達に地元のSさん。30年前に小学校からの帰り、田んぼ道を抜けてアカマツに囲まれた丘の馬車道を歩きキノコ狩りをした思い出を語る。
現在は、雑草に覆われて放置状態。
オオタカが営巣した周辺では、数年前にURが周囲を伐採、餌場となる空き地ができた。 そこも放置状態で雑草が茂り、餌場には不適という。 餌になるネズミやウサギもヤブに隠れて採餌には厳しい環境になる。
オオタカは人間の営み(畑や田んぼ)のそばで子育てをする。
50年前の写真をSさんが見せてくれた。 谷津田に田んぼがあり畑が広がりアカマツ林がある。この頃オオタカが営巣し、植えたばかりのスギ林でハトの頭や足が多数ころがっていたという。
現在は谷津田は休耕田で雑草に覆われ畑も背丈ほどのセイタカアワダチソウに占有されている。アカマツ林も枯れている。それでもオオタカの幼鳥が採餌をした痕跡や巣を作りかけて辞めた跡があった。
オオタカの生態をGPSや巣に付けたカメラで観察しているAさんの話「人間ほど鈍感なものはいない。双眼鏡では個体識別までは無理。オオタカがいるからと言って林を残したがオオタカは他所に移るケースはよく聞く。同じ巣を別な雌雄が使うケースもある。」
オオタカの棲む環境を維持するには、林の下草刈り、餌場となる畑、他の鳥や小動物が集まる状況が必要である。開発を進めるにあたっては、安易に緑地帯を何パーセント残すといった机上の論理ではなく林、畑、水環境といった要素を組み入れ人間の営みに重点を置くべきである。
|