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泳げ驩焜哩Y

農薬と化学物質

地域: 土浦
(2004/07/04 更新日: 2018/08/27)

自然と共存できる人間社会への模索


2004年7月4日(日)13:30〜16:30 於:土浦市民会館

講演会「農薬と化学物質」霞ヶ浦の水を考える
コイヘルペスウィルス(KHV)セミナーの第3弾

霞ヶ浦の水を水道水として飲んでいる私達は、農薬をはじめとする化学物質漬けの現代社会をどう考えていけばよいのか、その基本を学びます。

1、「化学物質と人間」松崎早苗氏(元産業技術総合研究所研究員、環境と健康リサーチ代表・化学物質研究家)

講演要旨
人間の体は16兆個もの細胞で成り立っている。
細胞個々は、自分に有害か無害かの選択を永い年月をかけて学習してきた。
戦後50年、化学物質の氾濫により細胞の判断に迷いが生じてきている。それが環境ホルモンと称される物質である。今まで無害と思われた物質に良く似た構造なので細胞は、警戒感なく取り込んでしまう。
ところが、徐々に体に異変が生じて気づいた時には、手遅れの状態である。例えばアトピー、花粉症、多動性障害児、杉並病などの化学物質過敏症がそれである。私達は、化学物質をできるだけ体内に入れない生き方を目指すべきである。

戦中、アメリカは日本に枯葉剤の散布を検討していた。原爆の方が早く出来たので先に投下した。
もし枯葉剤が散布されていたならば、日本版ベトチャン・ドクチャンが生まれていたことであろう。

霞ヶ浦の水にも生活雑排水や農薬といった化学物質が混ざっている。
試薬を霞ヶ浦の水道水と純水にたらすと一目瞭然である。健康に害がないとは、言いながら半ば「本当にそうなの?」と半信半疑になる。
国や米国の化学会社は、「科学的に因果関係の認められないものは、クロ(危険)とはみなさない」と学会や委員会等で研究者を送り込んでシロ(安全)と宣言する。その間にも私達の身体は、化学物質に汚染されていく。
 
(1件)
01 化学物質と人間


2、不耕起でよみがえる自然 岩澤信夫氏(日本不耕起栽培普及協会)

講演要旨
私は成田で生まれ、佐原で農家をしています。
今日は、ここにくるのにビクビクしながらやってきました。霞ヶ浦沿岸にはハス田ばかりで田んぼがないのではないか。ですが4万ヘクタールの田んぼがあるというので安心しました。これなら可能性があると。

私の勧めているのは「耕さない」農業です。
精農家の人から言わせると「惰農」です。
不耕起の不耕は、親不孝の不孝とも言われました。

しかし、この農法が稲本来の性質を最もよく引き出し
冷害にも強く病気にも強く、かつ田んぼに生き物が戻ってきて、水をきれいにすることに気づいたのです。

この農法は、浄水場でいうと緩速ろ過のやり方です。
日本も戦前までは、緩速ろ過の浄水場がほとんどでした。ゆっくりバクテリアや土壌生物の働きによって
水をきれいにするやり方です。
戦後、米国がきて急速ろ過の浄水場に変わりました。
塩素で殺菌した化学処理の浄水場です。

田んぼもかつては、農薬など撒きませんでした。
農薬を買う金などなかったのです。
今は、バルブをひねれば水がでるようになりました。
代掻きした後も三面張りの水路に農薬入りの水が急速に排水されて湖に注がれます。

農業が工業製品のように機械化されて、農民が農作業の機械を購入するのに莫大な借金を抱えて疲弊していくのを見て、農機具メーカーを歩きました。
「不耕起栽培用」の田植え機を作ってほしいと。

あるメーカーが開発に協力してくれました。
開発費は莫大な額に上ったと思います。
それからは協力してくれる農家を探しました。
農家の意識を変えるのは、大変です。
親戚から祖父母の茶飲み友達までが、「あんなのでは米育てねえ。」と反対に回ります。

今まで農業を経験したことのない人の方が、すっと入れます。今までの農業はエネルギー消費型の農業でした。これからトラクターを動かす石油も枯渇し国の財政も厳しい中で、このままの農業では立ち行かなくなるのは目に見えています。

霞ヶ浦に注ぐ水を、田んぼできれいにして安全で安心なお米を食べる活動を市民の方達と勧められることを願っています。
 
(1件)
01 不耕起でよみがえる自然

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