国指定重要文化財 S43.4.25指定 茅葺寄棟造 桁行15.3m 梁間9.6m 椎名家は寛永(1620年代)以前からこの地に住み代々茂右衛門を襲名した旧家で近世には村役もつとめた家柄である。この住宅は昭和45〜6年解体修理を行い建築当時の姿に復元したものである。解体の際「ひろま」と「ざしき」境の差鴨居から延宝弐年きのえ寅十二月三日此当主椎名茂右衛門三十二年の墨書きが発見され延宝二年(1674年)12月3日建立であることがわかった。この差鴨居は長押し1本から造られている。形態から見れば直屋で間取りは「ねま」が「ひろま」の後方へ張り出す変形ひろま型である。こうした形式は全国的に見ると千葉県北部より茨城県南部にかけて分布する特異な間取りで椎名家はその典型である。現在のところ建立年代のわかっている民家としては東日本で最も古いものとされている。 霞ヶ浦町教育委員会
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