土浦小学校の前を少し歩いてみました。思わず興味を引きつけられたのは、土浦小学校校歌の碑です。「野口雨情作詞」と刻まれています。この歌詞の気品の高さには感銘を受けました。「筑波山」「桜川」「霞ヶ浦」「亀ヶ城」など土浦とゆかりの固有名詞が織り込まれています。面白いことに「土浦」という地名が出てきませんね。広く親しまれている雨情の童謡や通俗的な歌とは違う、雨情の知られざる才能に触れた思いがします。著名な詩人・野口雨情に校歌を委嘱し、このような素晴らしい歌を母校の校歌とした旧土浦町の優越感と誇りが、その奥に見えてきます。思わず羨望の念を抱いてしまいました。雨情がこの校歌を委嘱された時の逸話は、地元の土浦から刊行されたさまざまな文献の中で繰り返し紹介されています。
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