千葉県と茨城県の境界にまたがる水郷地帯は、霞ヶ浦*周辺地域の中で極めて特異な成り立ちをした土地です。利根川から流れ込んだ土砂が堆積して陸地となり、さらに干拓をして陸地が拡大し、真っ平らな土地が形成されました。20世紀の半ばまで、この土地に広がる水田では舟が使われ、縦横に張り巡らされたエンマ(=江間、水路)が道路の替わりをなしていました。河川には護岸堤が巡らされ、常陸川水門によって水位が調整されている現在、陸地が水に浸かることはなくなりましたが、それでも真っ平らな土地の特徴は変わることはありません。
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