茨城県庁の2階にビデオライブラリーというコーナーがあり、オンデマンドで昔の県政ニュース映画を視聴することができます。昭和20年代以降の貴重な映像に触れることができます。分類がおおざっぱであること、内容を知る情報がタイトルのみで具体的な内容まで見てみないことにはわからないことが玉に瑕でした。昔はこうした県政ニュースが映画館で添え物上映されていたのでしょうか。「水郷」というタイトルの映画が霞ヶ浦を直接紹介したものです。昭和30年代のものでしょう。丹念に見ていけば、霞ヶ浦の記録映像を探し出すことができるはずです。映画『水郷』では、水郷観光の玄関口・土浦の様子から始まり、観光船で潮来へ行く様子、潮来の水郷情緒、十二橋めぐり、浮島のバンガロー、湖水浴で賑わう天王崎、水産加工、帆曳き船の様子などが紹介されています。ナレーションでは水郷を「すいごう」でなく「すいきょう」と呼ぶことに違和感を感じますが、これは粋な呼び方なのでしょうか。冬場のカモ猟が紹介されているのも今から見ると時代の様子が伝わってきて興味深い。霞ヶ浦のカモ類が銃で撃ち落とされる様は今日的視点からは野蛮な印象を受けます。土浦駅前に西武百貨店があった頃の駅前風景が写っているのも懐かしい。駅前のかどや食堂(現在はイトーヨーカドー)も写っています。さまざまな再発見に満ちた興味深いものでした。
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