潮来の稲荷神社は、潮来市街を眼下に見下ろす稲荷山にあります。神社自体はこじんまりとしていますが、稲荷山公園の広い森全体がこの神社のエリアであることは言うまでもないでしょう。境内の説明板に神社の由来が記されてあったので引用してみましょう。「本社は、宝暦十三年四月二十八日(西暦一七六三年四月二十八日)に、京都伏見稲荷神社の御分霊をお迎えして、一時長勝寺に奉斎せるものなり。その後、現在地に神殿を新造して奉斎する。境内は眺望佳き所に位し、その広さは八八七坪(三、九二七m2)を有する。」 1763年の創建ということですから、それほど古い神社とは言えませんね。むしろ、潮来が舟運などで栄えるようになった近世に、潮来の繁栄、商売繁盛を祈願するという当時の歴史的背景から創設されたと読みとることができます。
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