…と言うことでいつも霞ヶ浦*の際をめぐっているわけですが、実はそれでお茶を濁しているわけでもありません。湖そのものを撮っても水面の風景が得られるだけで、あまり湖の理解には寄与しません。また、湖中に入って撮影したところで、霞ヶ浦*が本質的に捉えられるようになるものでもありません。「湖」そのものを対象にすると、そこで扱われる情報は痩せ細りしていって、すぐに伝えるべきものを失ってしまいます。湖に関する情報は際をめぐることによって豊かなものとなり、さらに湖を媒介として地域的広がりを際限なく捉えることができるようになります。まさに「際」をめぐるところに『マッピング霞ヶ浦*』の最大の意味があるわけです。際をめぐることこそが情報生産の極意と言ったら言い過ぎかもしれませんが…。
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