映画『米』に記録された生活様式と道具は、今では資料館でしか見れないかもしれません。望月優子の湖畔の家は、土間と座敷の二分構造の小さな家です。家財道具なども含め、歩崎の民家園に保存されている旧福田家の住居と類似しています。旧福田家には曲(まがり)がありますが、曲を除くと屋内の構造は同一です。霞ヶ浦の風物詩だった帆曳き船、機織り、縄結い、漁網の繕い、延べ縄、刺し網(禁止されていた漁法)、田植え前のシロかき、農作業に来た服、藁笠、蛇の目傘、農作業に使った篭(下の画像)、…、枚挙にいとまがないほど、失われたものが数多く記録されています。
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