霞ヶ浦は、日本で二番目に大きな湖として説明されるのが通例かもしれません。確かに、この説明は間違ってはいませんが、八郎潟が干拓されるまで、長らく日本第三の湖であったことは、こうした客観的な事実でさえ、「その時点では」という条件が付くことを示しています。このことは、干拓という人為的な操作によって、日本の国土は容易に変わりうることを示してもいます。霞ヶ浦も干拓が行われ、流域面積を狭めてきました。もう少し干拓が進行していたら、日本第二の地位はサロマ湖に譲っていたかもしれません。現在、治水と利水の目的から霞ヶ浦は、人為的に管理されています。霞ヶ浦のこうした社会的・人為的な側面は、私たちに多くのことを問いかけています。教科書的に「日本第二の湖」と霞ヶ浦を覚えるだけでなく、その背後に隠れているさまざまな問題を発見し捉えて欲しいと思います。私は、この『マッピング霞ヶ浦*』で霞ヶ浦*の湖際(インターレイク)という特性に着目し、探訪を進めています。
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