一ノ瀬川。植生、新調整池ほか・土浦市
鶴沼下流から土浦市菅谷町の一ノ瀬川は約2kmと続く。ミクリを主体とした植生が多く見られる。鶴沼のすぐ下流付近は5年ほど前、水路の植生などの障害物が清掃されたが最近また緑を取り戻してきている。何といっても緑の植生が多いと、のっこみの時期には鯉やタナゴなどの魚が数多に遡上してくる。早朝に目を凝らしているとそれが確認できる。菅谷町の下流部分には大雨時の水の一時回避に調整池が建設さられつつある。短時間の雨量が多いと一ノ瀬川幅が狭いため水のあふれる危険性がある。 菅谷町付近の一ノ瀬川には流水性のミクリが多く見られる。2000年を過ぎて、霞ヶ浦流域ではミクリが少なくなった。人間と植生の共存も考えなくてはならない。ひとつのある種は将来人類を救う可能性がないとは云えない。 ミクリは一本の個体から根が四方に伸びて大きな群落を作る。
◎源氏と夕顔 ミクリ
○しらずとも、たずねてしらむ、三島江に 生ふる三稜(みくり)の すじは絶えじを。 源氏
○かずならぬ 三稜(みくり)や何の すじなれば うきにしもかく 根をとどめけむ。 夕顔 みくりは枕草子や、古今六帖(紀貫之撰)にも見える。金井典美 古典の中の植物より
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