中州は川に挟まれた細長い土地を意味しますが、この桜橋バス停付近の中州状の細長い一画は二本の道筋に挟まれた商店街の一画となっています。昔はここに川があったわけですから、妙な中州を成していると言えなくもありません。中州の途中途中に抜け道がありますが、その先がさらに奥行きのある駐車場に連続して妙に深いパースペクティブのある風景を見ることができます。想像力をたくましくしてこの風景を見ると、在りし日の川口川河岸の風景がおぼろげに想像できます。この道筋の右手は、旧川口川の北岸の家並の跡です。川口川が舟運で栄えた時代には、数多くの倉庫などが建ち並んでいたものと思われます。現在、それらの敷地は駐車場に転用され、敷地の輪郭を今日に伝えています。一部には、昔の面影を残す塀や倉庫がわずかながら残っています。これらの駐車場の奥行きの深さを見ると、それらの倉庫が相当に大きく奥深くまで建てられていたことがわかります。
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