石岡市民会館の斜め向かいに長く延びる煉瓦塀が印象的でした。現在、煉瓦塀の内側の敷地は石岡市民会館の駐車場になっているようです。『石岡の地名』の地図を見ていて、これが旧石岡酒造合資会社の塀であったことを知りました。酒造業で栄えた旧石岡町の繁栄を現在に伝える数少ない遺構の一つではないでしょうか。府中松平藩の陣屋があったこの周辺は、長い間、石岡の中心地だったところです。旧元真地の陣屋跡（現在の石岡小の敷地）から旧中町へと真直ぐに道筋が延びて旧府中の宿通り（水戸街道）に突き当ります。この短い道筋に元真地町、土橋町、木之地町、中町、香丸町と近世の府中13町を起源とするいくつもの町が接していました。道幅はそれほど広くありません。現在は一方通行になっています。かつての石岡町役場は土橋町にあり、この道筋に面していました。
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