昔、養殖場にこんな小屋は建っていませんでした。養殖場そのものが少なかったと記憶しています。養殖場が増えたのは、湖の汚染が進んでからのことのように思います。かすみがうら市柏崎は、昔から霞ヶ浦の水産拠点の一つになっています。ワカサギ、シラウオ、川エビ、コイ、ウナギ、ボラ…と水産資源は豊富です。ライギョ(雷魚)というのもありますが、あれは気持ち悪くて見るだけでぞッとします。この土地は、独自な川魚文化圏を形成しているといえるでしょう。朝も昼も夜も川魚。しかし、生臭さとドロ臭い味が同居して、何とも言えないものです。浜名湖産や輸入物のウナギと霞ヶ浦産のウナギを食べ比べてみれば、霞ヶ浦の特異性がよくわかります。普通のウナギに慣れた人には、霞ヶ浦産はドロ臭い味がして美味しいとは思わないかもしれません。長生きした祖父は、川魚が大好物でした。この味が生活に染み込んでいない方には、この土地の川魚文化はなかなか想像してもらえないかもしれません。 余談ですが、霞ヶ浦の水産加工物なら、柏崎の栗山商店がお薦めです。
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